ねこりゅうの誕生
きっかけは2匹のベンガル猫
私の大切な家族であるベンガル猫のレオくんとミルちゃん。2匹との幸せな生活を送り始めた中で唯一気になってたことがありました。
それはキャットタワー、
2匹の運動量が多いせいか、市販のキャットタワーでは猫たちが遊んでいて力いっぱい十分楽しめているのだろうかと疑問でした。
また、ときにはキャットタワーの強度が耐えられなくなることもありました。しかも、市販の量産型のキャットタワーだとインテリアとしてもなんだかイマイチ・・・
もっと猫が大自然の中で遊んでいるかのようなキャットタワーは作れないものか、日々悶々としておりました。
流木アーティストとの出会い
そんな折に出会ったのが、沼津で活動する流木アーティストの玉ryuさんと光ryuさん。ダメ元で「流木でキャットタワーなんて作れないですか?」と相談すると、快く「作ったことないけど、トライしてみるよ!」と受け入れていただきました!
そこからは、細かい設計から流木の素材選びに至るまで何度も何度も工房に足しげくお邪魔させていただきながら、打ち合わせや設計の微調整を重ね、できあがったのが流木キャットタワーでした。
猫たち大喜び
できあがった流木キャットタワーを設置すると、ベンガル猫のレオくんミルちゃんはさっそく大喜びで遊び始めました。
天然の木の頑丈さで、駆け上がっても、飛び降りてもビクともしないキャットタワーに大興奮。さながらワイルドなヒョウになったようでした。
さらに流木のすべすべした肌触りや木のぬくもりに、キャットタワーの上で寝転んだり、噛んだり、すりすりしたり、、、
いろんな遊びを猫が自らあみだして楽しんでました。
やっぱり猫は、本物の木でできたキャットタワーでのびのびと力いっぱい遊びたかったんだなと心の底から思いました。
流木キャットタワーを広めたい
流木アーティストさんとの出会い、そして猫が喜ぶキャットタワーが出来上がったときに、せっかくいいものができたんだから、
流木キャットタワーを自分たちで楽しむだけでなく、世に広めたい!
多くの猫と飼い主さんともこの喜びを分かち合いたい
そんな想いが募るようになりました。
しかも、流木を使うことは、新たな木を伐採することない素材である上に、海岸に打ち寄せられたものを再利用するため、とても環境や自然にもよいことも知り、
猫も人も自然も喜ぶ
「猫と流木 ねこりゅう」を立ち上げてみようと決意したのでした。
代表 今井ケン
Team
流木のロマン
猫と流木ねこりゅうで使われる流木は静岡県・沼津で採取しています。背後には富士山、眼前には日本一深い湾といわれる駿河湾。この特殊な地形には世界中からさまざまな流木が流れ着きます。
寿命や自然災害で倒れた樹木、または人間の生活のために切り出された樹木、さまざまな運命を辿った樹木が、世界各地から海に流れ出し、長い年月旅をして、やがて沼津の浜にたどり着きます。そして我々と出会い、再び人間と猫の生活のために再生されていきます。本当の循環型の素材なのです。
流木は、新しい木を伐採することがなく、環境負荷の少ない素材です。それだけではなく、海や海岸に漂流したり、打ちあがる流木は漁業や船舶にとっては厄介な存在でもあるそうです。流木を活用することは海で生活する人や地域に貢献することにもつながります。
海を旅し、浜に打ち上げられ、海水や日光に晒され続けた流木は、弱い部分が朽ち果て、強い部分のみが残ります。そのため、腐りにくく、変形しにくい、虫も湧きにくく、強くて頑丈な素材となります。さらに人の手では作り出せない美しい形や風合いとなり、私たちを楽しませてくれます。
流木が作品になるまで
流木というと、「海岸に落ちてたものをそのまま使っているんでしょ」というお声をいただくこともあります。しかし、実際に海岸に出て流木探しをしても、作品として使える状態の流木に出会えることは稀です。流木によってはまだ生の木に近かったり、腐っていたり、水分が抜けきっていなかったり。これを見極めるには長年の経験がある職人さんの目利きが必要になります。職人さんですら、持ち帰って加工すると、使えない素材だったということはざらにあります。さらにようやく見つけ出した質のよい流木も、そのまま商品にできるわけではありません。煮沸や天日干し、弱い部分を削り落したり、やすり掛けをしたり、長い時間と工程を経て、お客様と猫ちゃんにご提供できる作品に生まれ変わります。一品一品、丹精込めて手作りし、みなさまの手元にお届けします。
環境エンリッチメント
猫の福祉・飼育環境改善のために
「環境エンリッチメント」という言葉をご存じでしょうか?動物の生息環境に基づいて、飼育環境を改善することを言い、近年動物園で取り入れられている考え方です。
ひと昔前とは異なり、猫は完全屋内で飼育することが増えていると思います。つまり一生、家の外に出ることはないのです。屋外に出ないことで感染症のリスクなどは下がりますが、一方で猫が本当の自然の中で遊ぶ機会はなくなってしまいました。
人工物ばかりの屋内飼育において、少しでも猫が自然のものに触れ、遊び心や本能を取り戻すことは猫の福祉にとって非常に重要と考えています。
お部屋に流木キャットタワーがあることは、木の感触や香りを感じ、おもいっきり遊べることで猫の飼育環境改善にも貢献できると考えています。